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移行型任意後見契約の前の段階になる、財産管理契約と事務委任行為契約を交わした。
医療機関からの推薦により、信頼を最初から頂いており導入時点ではスムーズだった。
しかし、大事な部分を紹介者の医療機関、施設、介護支援専門員、地域包括支援センター、役所等が情報の提供をしてくれていなかったので違和感を感じながら、静かに分からないところで何かが動いている手探りの展開になった。
当事者も事実がどのように動いているのか全く分からない。
何か、周辺が連携しているのはなんとなく認識できた。
紹介者は、必要な手続きをして貰える代理者が必要だったのだ。
しかし、ほころびが見えてきた。無理な手続きは無理だ。
限定的な契約にとどめた。
ご本人には、ここ2週間で今日で4度目の面談だ。
会う度に、自分の心にある事実を少しずつ話し始める。
其の度にエスカレートしている内容の事実。
「ここまで話をするのは、佐藤さんだけです。」
そう言って、今日の話は余りに衝撃。
大きく、何度も何度も後悔の念を表現して、普通の家庭では考えられないひと桁もふた桁も多い財産より人の思いやりを求めて、私もその言葉を聞きながら自分の生き方を強く思い返した。
私も、何度も口に出し思い出し、本来の人間らしさを実行したいと生きている。
それは、人生の決算は死に直面した時だということだ。
今日のご本人の言葉もまさにそれだった。
人生の途中で思い上がったり、身勝手な言動をしたりして結果的には老残の身をさらけ出さないようにしたいと強く思っている。
経済的な面でも、周りの人との付き合いの面でも、家族との面でも、親兄弟との関わりあいの面でも。
人生の最後の場面に来て、経済的な苦しみを持ちながら生き長らえるのは辛い。
人との付き合いの面で、裏切ったり騙したりした念が残っていたのでは死に際に斬鬼しても遅い。
家族を不幸にしては、死んでも死にきれない。
親兄弟、特に親に対しては自分が不幸になっても辛苦を味あわせたくない。
そんな思いを感じながら、モニタリングを終えた。
帰り、その呻吟の中にいたご本人と一緒に過ごした長い時間を思い返して、精神的に辛くなり逃げる手段は甘いものを大量に買って口に入れることだった。