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60歳以上の方なら、ほとんどが知って居る「瞼の母」というお話が有る。
「こう上と下の瞼を合せ、じいッと考えてりゃあ、逢わねえ昔のおッかさんの姿が出てくるんだ。」
と、いうくだりがある。
それを、地で行った真実の物語を演出することが出来た。
成年後見の申し立ての依頼を受けて、調査した結果、ご本人は親族兄弟子供は居ないと言って居たが、兄弟も大勢いた。
そして、物心もつかない3歳の時、57年前に生き別れた子供さんが居た。
お子さんに手紙を出して、母親の存在を知らしめ、事情説明に遠方まで足を運んだ。
「母親は死んだと聞かされて育って来ました。最初は悪い人に騙されていると疑って、地域包括支援センターに電話して、NPO法人ゆうかりを確認しました。まるでドラマです。会いたいです。」
そんなお子さんの言葉に沿って、親子の対面が実現した。
私は所要で上京していたが、立ち会った職員から報告が来た。
『涙と笑いありで娘さんとご本人が対面しました。娘さんが成年後見申立人になって頂き、後見人候補は当特定非営利活動法人ゆうかりがなること・・・」
成年後見人業務とは異なるが、この仕事に誇りと使命感を持ったひと時だ。
所属している職員を、多忙の時間から解放させて心身とも社会貢献に尽くせるように構築するのにはあと少しの時間が必要となる。