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DATE
2014/08/21

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こんな金融機関も

前日、法人後見を受任している当特定非営利活動法人ゆうかりのスタッフが被後見人の口座から生活資金を引き出そうとして、下ろせなかった。その理由は、

「住所変更の手続きが先、と言われて引き出せませんでした。」

 それを聞いて、話をその窓口レベルでしても無駄だと思って、今日の午前中にその金融機関の上部の「苦情相談係」に電話した。

 「お宅の支店で口座から生活資金を出そうと思ったら、住所変更をしていないのでダメだと言われたが、その根拠となる規定を教えて欲しい。カードは作っていないので、印鑑で出している。」

 「その支店はどこでしょうか。こちらから問い合わせします。」

 「いいです。私が言いますので、その理由を教えてください。カードを持っている人は住所変更はしていなくても出せるでしょう。印鑑で出すにしても、住所を書く必要は無い。なぜ、ダメなのかその理由を知りたい。」

 「申し訳ありません。住所変更の届け出が先との必要はないので、その支店に行かれてなぜだめなのか理由を聞いて教えて欲しい。」

 その裏付けをもって、支店に行った。

 窓口の女性は、まだ大丈夫だったが、今度は一番後ろにいる男性が出て来た。

 「委任状はありますか。」

 「後見人は委任状は要らない。なんで本人の預金なのに、生活費も下ろせない。」

 「そうですが、本人は来れないのですか。字が書けないのですか。」

 「寝たきりで、手も足も麻痺している。書けない。」

 「その証明をして欲しい。現地に私が行くので案内して欲しい。」

 「自分で行けばいいだろう。営業で回って居る筈だから、住所は教えるから。」

 「いや、一緒に来てほしい。案内して欲しい。」

 「なんで俺が案内しないといけない。自分で行けばいいだろう。カギは閉まっていて、寝たきりなので外から開けてあげないといけない。今の時間は無理だ。とにかく、そんな時間は無い。生活資金を下すのになんでそんなことをしないと行けない。」

 「このようなご時世なので、ぜひお願いします。」

 仕方がなく、居宅介護支援事業所に連絡して、担当ケアマネジャーに連絡した。

直ぐに駆け付けてくれて、その役席の男を連れて行く。

 私は残って出金と住所変更の書類を作成する。

 しばらくして、確認した男が戻って来る。

 「確認できました。疑っている訳ではないのですが、このようなご時世で確認しました。しかし、こんなことを言っては何ですが、もし何かあったら大変ですね。」

 「大体、そのような方はどう対処しているのか。寝たきりや認知症で手続きが取れない人たちの預金はどうなるのだ。」

 「それは仕方がないですね。」

 そんな話をしていると、中年の意地悪そうな女性が奥から出て来て、

 「住所変更する際の印鑑が複数あるんです。預金通帳は5通あります。印鑑が不足しているから、住所変更はできませんので預金も今日お出しすることはできません。」

 「どうしてですか、出来るといったですよ。」

 「だれがですか、あの男性ですか。」

 「違うお宅の本部の苦情相談係で、住所変更と預金引き出しは何の関係もないので、その理由を聞いて来てくれと言って居るので理由を聞かせて下さい。」

 無言で、預金引き出しに応じて生活資金を出した。時に時間は2時45分で次の銀行に行けなくなった。