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■ 家裁の監督強化で大量の不正が暴かれる
親族がなかなか後見人弁護士の不正に気づかないのは、家裁が選任した弁護士であるがゆえに盲目的に信用しているからということがある。被後見人を後見人弁護士がほとんど訪問していないという事実を、親族が把握できていないということは、親族も後見人の行動、もっと言えば被後見人に対して無関心だということになる。
親族以外の第三者に後見人を任せるというケースは、親族間に財産争いがあったり、そもそも財産争いになることが嫌で、お互いかかわりたくないという気持ちが親族間にあったりする場合が多い。無関心になりやすい土壌はある。
もっとも、家裁に提出される報告書を親族が閲覧することは許されない。親族と言えども、本人の同意なしに本人のプライバシーに関する報告書を見ることは許されない。そうなると、やはり家裁の監督強化以外に後見人の不正を防止する手段はないだろう。
後見人に監督人をつける方法もあるが、よほど信頼できる人物や組織に頼まないと、監督人と後見人がグルになるということもありうる。
今後、家裁が後見人の監督を強化していくことは間違いない。まだ表面化していない不正が本格的、かつ大量に暴かれる可能性もある。