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毎日新聞の記事によると
自分らしい人生の最期を探る「終活」のツアーが新たなビジネスになりつつある。中高年向け商品が主体の大手旅行会社「クラブツーリズム」(東京都新宿区)が昨年から本格的に取り扱い、今年になって小規模な旅行会社も企画、葬儀会社も参入している。「終活」の言葉が浸透しつつあり、「日常生活を離れ、『死』とじっくり向き合いたい」とのニーズが高まっているようだ。
移動バスでは相続・遺言クイズが行われ、「録音テープに吹き込まれた遺言は無効か」などが出題された。答えは「○」。「改ざんや変造の恐れがあり無効なのです」と解説があると、一同から「へー」と声が漏れる。その後は司法書士らによる相続相談も続いた。
各社が参入する背景には、「終活」の浸透がある。民間調査会社「ライフメディア」が2月、インターネットで60歳以上の3611人から回答を得たアンケートでは、「終活」の言葉を知っていたのは27%で、昨年の10.2%から3倍近くになった。また、47~49年の第1次ベビーブームに生まれ、65歳以上に達した「団塊の世代」が旅行意欲の高い有望市場に育っている現状もある。
回初めて終活ツアーを行ったエイキュー・トラベルの八十島亜由子社長は「終活は暗いイメージだが、楽しみながら知識を吸収できるツアーは今後、人気が高まるのでは」と、同様の商品を増やす予定。クラブツーリズム社はもともと、シニア向け商品を開発してきたノウハウがあり、「身辺整理や成年後見制度などのセミナーを開催し、ニーズを探ってツアー終活商品を拡充する」と話す。
一般社団法人「終活カウンセラー協会」(品川区)の武藤頼胡(よりこ)代表理事は「親の最期を心配する50~60代の子供世代も参加し、世代を超えた広がりを感じる。『終活』といっても何をしていいか分からない人が多く、ツアーがあると『とりあえず参加しよう』という気になるのではないか」と話している。




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