ニュース・お知らせ
標記映画についての、あるリーガルサポートリーダーさんの感想を目にしました。
同じく成年後見人をしている立場から、この映画を観ての考察が有りました。
ただ、称賛するだけではなく、成年後見人による「意思決定支援」という観点からは、気になる点があると、気付きを述べています。
また、
「一番驚いたのは、事情ははっきりわかりませんが、借地契約の更新ができなくて自宅を退去しなければならなくなったというくだりです。」
理由の如何を問わず、
「これって成年後見人の善管注意義務違反なのでは…?」などと思いながら観ていました。
と、述べています。
「そして、信さん自身は施設に入るのが嫌で夜中に何度も起きてしまうと訴えているのに、「施設っていいところよ」と無邪気に薦められたり、行きたくもない作業所の見学に連れて行かれたり…。」
と、警鐘を私たち成年後見へ発信しています。
親族の後見人は、
「周囲の人は信さんに良かれと思ってやっているのはわかるのですが、信さんの気持ちや意思が尊重されているとは言い難い状況が続き、モヤモヤしてしまいました。」
と、続きました。
「救いは、監督の坪田さんが「信さんの気持ちに寄り添えていないのでは」「信さんが自分の気持ちを言える雰囲気じゃなかったのでは」と気が付いているところです。」
しっかりと、冷静な目で評価しているところが、一番大事なところで、やはり成年後見人に対しては、厳しい目で見る必要があるとは感じています。
最後に、
「この映画を観て感じたのは、親族後見人の場合、本人との距離が近いだけにかえって「意思決定支援」が難しいことがあり得るということです。
成年後見業務に関わる方にはぜひ観ていただきたい映画です。」
と、結んでいます。